「Photoructionを利用した水道管工事施工管理システム」に関する共同研究の実施について
2019/07/02
神戸市水道局(水道事業管理者:広瀬朋義)、株式会社フォトラクション(本社:東京都中央区 代表:中島貴春)、株式会社ミライト・テクノロジーズ(本社:大阪府大阪市 代表:高畠宏一)および株式会社栗本鐵工所(本社:大阪府大阪市 代表取締役社長:串田守可)は、2019年7月1日付けで、株式会社フォトラクションが提供するクラウドサービス「Photoruction」を利用した水道管工事に特化した施工管理システムの共同研究の契約を締結しました。
1.背景
神戸市の水道施設は、昭和40年~50年代の高度成長期に神戸の街の発展にあわせて整備されたものが多く、その中でも水道管の経年劣化が進んでいます。水道管が経年劣化すると、漏水事故の発生のほか、赤水の発生など水質面にも影響を及ぼす恐れがあります。
このことから、神戸市水道局では、神戸水道ビジョン2025(平成27年度策定)でも示しているとおり、今年度には年間40kmの更新が可能となるよう、段階的なペースアップに取り組んでいます。
一方で、人口減少社会を迎え、水道管工事の担い手である工事施工者の人材不足が新たな課題となっております。また、水道局としても限られた人員で、更新需要の増大や災害対策の充実に対応していかなければならないことから、ICT技術を活用した効率的な施工管理方法を検討していました。
このような背景の中、それぞれがこれまで培ってきたノウハウや強みを活かすことによって、ICTを利用した新たな施工管理システムに関する共同研究を実施するに至りました。
2.研究目的
Photoructionを利用した水道管布設工事における施工管理システムの共同研究を通じ、以下の課題解決を図り、工事関連書類作成の効率化を図ってまいります。
①水道管布設工事の施工管理の一環として、撮影する工事写真と電子黒板システムの連携を図り、写真整理を自動化する。
②出来形・品質管理報告書、配管日報、配管詳細図、変更数量等と連携したシステムを研究する。
③その他、水道管布設工事の省力化のあり方について検証を行う。
3.研究分担(役割分担)
<神戸市水道局>
・水道管工事トライアルフィールドの提供
・水道管工事に関連する工事書類と施工業務運用ルールの提供
・水道管工事施工者とともに Photoructionの利用検証
・事業体としての知見の提供
<株式会社栗本鐵工所>
・水道管工事の設計・施工支援システムの提供
・水道管工事施工者とともに Photoructionの利用検証
・鋳鉄管製造者としての知見の提供
<株式会社フォトラクション>
・水道管工事用にPhotoruction機能の充実
・神戸市水道局および水道管工事施工者に対してPhotoructionを提供
<株式会社ミライト・テクノロジーズ>
・本共同研究の全体管理
・IoTサービス,水道工事,業務運用まで水道ビジネスノウハウの確立
4.研究期間
・契約締結日から令和2年3月31日まで(予定)
5.実施作業スケジュール(予定)
7~8月 現状把握、実証実験のための事前準備
9~12月 Photoructionの既存機能をベースとした実証実験、中間報告
1~3月 優先度の高い要望や課題に対するシステム改修・開発
3月 実証実験結果のまとめと報告
(参考)Photoructionとは
Photoructionは、ゼネコンの工事現場をはじめ、専門工事会社、設計事務所など、25,000件以上の現場で利用されている建築・土木向けの生産支援クラウドです。建設業界では、現場業務や報告書作成が未だに紙を中心におこなわれており、非効率な業務が多いだけでなく生産情報をデータとして蓄積・活用することが難しいという課題があります。Photoructionは、データ整理や資料作成などの煩雑になりがちな業務を効率化することで、業務時時間の削減や生産性の向上を実現し、技術者の働き方を変えるプラットフォームです。更に、産業特化AIエンジン『Aoz Cloud(アオズクラウド)』を用いて、蓄積した生産データから業務をオートメーション化するなどの更なる生産性向上にも挑戦しています。
以上
本件に関するお問い合わせ
株式会社栗本鐵工所 鉄管事業部 業務部企画グループ
電話 06-6538-7641
※ 本ニュースリリースは、神戸市水道局7月1日発表ニュースリリースと同一の内容です。
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